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軌跡を辿って  第29・30回

2010.02.28 (Sun)

ほのかに梅の香る今日のよき日に

旅立つ背中はいつもよりも少し大人びていて

さようならと言う代わりにありがとうを残してゆく。

荊の道を抜けた先に広がるのは

誰も知らない楽園か。

果てしない砂漠なのか。

いずれにせよ、今は追い風。

ためらう理由が見当たらない。


先月はいろいろと取り込んでいたため(サボり)先月分もまとめて反省会。
早い話がジャンプ合併号みたいなもの。
なんつって。
春眠暁を覚えず、なんて言葉が似合いだした今日この頃。
私はとうとう3年間の短すぎる高校生活にピリオドを打った。
不思議なものだ。
もう私は高校生ではない。
この3年間の出来事はどれも鮮明に覚えている。


昇龍拳から始まった高校生活

合格発表の日、番号が掲示された瞬間にいの一番にそこへ走り
よっしゃーという掛け声と共にガッツポーズを通り越して昇龍拳を放った。
一緒にいた友人からは、見ているこっちが恥ずかしいとか何とか言われたがそれくらい嬉しかった。
中学時代のクソみたいだった自分を変えるための3年間はこうして始まったのであった。
高校生活最初の行事の野外活動。
仲間作り、団結力の向上を目的としたこの行事で、私は最初の波に乗った。
そして文化祭で行った劇をきっかけに私は大きく自分を変えた。
周りに信用できる人が誰もいなかった自分はもう、そこにはいなかった。
体育祭、球技大会の打て上げで、私は初めてみんなの前で兼ねてから趣味だと言っていた弾き語りを披露した。
かつての自分なら、絶対にできなかった芸当だった。
勿論、全てが上手くいったわけではなかった。
周りに対する嫉妬心、僻みのせいで自分の居場所を見失ったときもあった。
今となってはくだらない馬鹿すぎる話だが、あれもまた迷走するという意味ではいい経験だったのかもしれない。
それも含めて最初の1年は快進撃という結果になった。


一匹狼のみちしるべ

クラス替えをされてしまうと、また1から全てを作り上げていかなければいけないのだろうか。
そんな不安と共に始まった2年目であったが見事にそれを裏切ってくれた。
新しく出逢った友人は今までとは全くタイプの違う人物だった。
早い話が自分に似ていた。
私たちはすぐに打ち解けて、いつもつるんでいた。
しかし自分と彼らとは決定的に違うものがあった。
進路についてである。
友人たちはこれから自分たちがどこの大学へ行き、どんな勉強をするのかということを明確に決めていた。
対する私は、ただ高校生活を謳歌することしか考えていなかったせいでそこに小さな溝が生まれた。
「将来の夢がないとか、正直ヤバイでしょ?」
そんな台詞が私を貫通した。
確かにこの時、私はお世辞にもいい成績ではなかった。
進学校と呼ばれる中での勉強の押し付けに対してそこから逃げていた。
ではどうしてそんな高校に入ったのか。
確かに厳しい環境にあえて身をおくことで自分を変えられると考えていた。
しかし中学時代、周りより少し頭が良かっただけで自惚れてここへやってきたのも本当である。
当時通っていた塾で、先生に高校に入るだけが目的ではなく、その後どうやっていくかも考えなければいけないと言われていた。
本末転倒であり、自業自得である。
このままでは自分が選んだ道は間違っていたと認めなければならなくなる。
私は勉強することにした。
夏休みにとある大学へオープンキャンパスへ行った時、大学へ行きたいという思いはますます強くなった。
2学期の中間考査、そんな簡単に結果は出なかった。
しかし徐々に、確実に力はついているような気がしていた。
そして期末考査にその結果は現れた。
成績なんてどうでもいいと思っていた自分が成績が上がって喜んでいた。
私はこの時に、落ちこぼれの道を捨てた。
そんな勉強の合間に私は詩に出逢った。
趣味で作詞・作曲をやっていた私ではあったが、音楽の知識は全くなかった。
だから私は曲よりも歌詞のほうに力を注ぐようになっていた。
そこから私は歌詞の代わりに詩を書くようになった。
当時は最高の出来だと自負していたが、今の自分が読むと恥ずかしいものばかりだ。
だがそういうものがあってこそ、今の自分がいると思うと馬鹿には出来ない。

海外への修学旅行でまた新たな世界を知った。
マレーシア、シンガポールの二カ国へ行っただけで大きな感動を得た自分にとって、世界はあまりにも広すぎるものだと実感した。
それと同時に日本の素晴らしさも改めて実感した。
結果としては維持とでも言うのだろうか。
1年目とは違ってあまり積極的ではなかったが、楽しかったことに変わりはない。


寄り道の大切さ

気がつけば私は受験生だった。
以前のように行事にはあまり積極的にはなれないでいた。
とか言いつつも文化祭をきっちりエンジョイし、その後にカラオケに行った。
考えてみると、クラスの友人と遊ぶのはこれが初めてだった。
部活で忙しかった友人たちと帰宅部の私ではスケジュールが全く違っていた。
だから今まで遊んだことなんてなかった。
受験生のくせに、3年目は今まで一番遊んだ。
友達の家に何度も行ってゲームをしていた。
3年のクラスは基本はにぎやかグループとおとなしいグループに分かれていたが、男子が11人しかいなかったのでみんな仲が良かった。
そんな中で私は自分のキャラというものをようやく理解した。
あまり自分からは前に出ないが、周りからの後押しがあれば力を発揮できるらしい。
それを先日、友人に話したら、そんなことはみんな知っていると言われた。
自分は存在感が薄いほうだとずっと思っていたと言ったら、有り得ないと言われた。
知らなかった。自分があっさり塩味ではなくて、こってりとんこつ味だったなんて。
なんつって。
私はいろんな人に支えられていた。
ありがとうなんて言葉じゃ足りない気がする。
特別なことが何もなく受験という重圧の中で過ごした3年目。
どうしてだろう、一番楽しかった。


私はこの3年間でたくさんのものを失い、たくさんのものを得た。
自分を変えるという目的は果たすことが出来た。
短すぎる3年間は一生忘れない記憶となった。
ありがとう、そしてまた会う日まで。


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10:44  |  軽音活動とか  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

ボクらは青春日和の詩

2010.02.27 (Sat)

今日のどしゃ降りの雨のことを考えると、きっと明日もまだ雨が続くのだろう。
寝る前に私がそう思ったこととは裏腹に、翌日窓からは朝日が小さく差し込んでいた。
晴れたな。
ただそれだけのことをこんなに嬉しく思っていたのはいつ以来だろうか。
私はいつもよりも少し遅めに仕度をしたが、学校に着いた時間はいつもと大して変わらなかった。
駐輪所で友人Fに声をかけられた。
相変わらすのテンションに対して相変わらずの返答。
「おう」
こんな些細なやり取りさえも今日で最後なんだと知ったのはかなり後の話。
騒がしくない廊下を歩き、教室に入った。
1年間一度も席替えをしなかったおかげで、出席番号1番の私の席は最後まで入り口手前の位置だった。
そもそもなぜ席替えをしなかったのか。
私のクラスはいわゆる文系クラスというやつで、男子が38人中11人しかいない。
男女の仲が悪いわけではなかった。
ただよほどのことがない限り口をきくこともない。
クラス全員が自覚のないままに壁を作り上げていた。
もちろん、その壁を壊そうと考えているものは男子にも女子にもいた。
しかし、民主社会において多数派というものはいつの時代もどこであろうと権力を握るもの。
ついにこの壁が崩壊することはなかった。
9時に集合と言われていながらいつもと同じように8時に校門をくぐった私と友人Iは窓の外を眺めながらいろいろと話をした。
入学当時の話、これからの進路の話、卒業するという実感がない等、話せばきりがなかった。
そうこうしているうちに徐々に人が集まってきた。
式までにはまだまだ時間があり、卒業アルバムの裏にメッセージを書き、書いてもらった。
ちゃんと書いてもらったものや、デタラメなものもあったがそれもまた友人の色が出ていて面白かった。


卒業式が始まる。
私は何も考えずに入場し、何も考えずに前日に予行演習で指定された席に座る。
一同、礼。
国家斉唱。
真面目に歌った君が代からこれが厳かな式であることが把握できた。
卒業証書、授与される者。
卒業生一人一人の名前が呼ばれる。
前日にカラオケに行って3時間熱唱したせいで声がかれて返事ができないかもしれないと友人たちと話したがそれは結局、杞憂に終わった。
校長先生が読み上げた詩が素晴らしかったことをよく覚えている。
在校生、送辞。
帰宅部だった私は後輩とは一切関わりがなかったためか、あまりしっくりとこなかった。
中でも体育祭の中止は本当に残念です、というくだり。
実は私を含む多くの人が中止を喜んでいたということはここだけの話である。
卒業生、答辞。
もし、私が答辞の言葉を考えていたのなら、卑屈かつ皮肉いっぱいにして卒業式をぶち壊しにしていた自信がある。
なんつって。
ちなみに部活動でみんなと協力して大きなものを得た、というくだり。
帰宅部の私にはやはりしっくりこない。
部活をやっておけばと後悔したことはないし、むしろやっぱり入らなくてよかったとさえ思っていた。
答辞を読んでいる人は途中から涙ぐんで、詰まる場面もあった。
そして私の周りでもすすり泣く声が聞こえた。
やっぱり泣くんだな。
中2以来泣いていない私が満を持して泣くのならここかなとも思った。
この時泣いている人の頭には3年間の思い出がスライドショーのように巡っているのだろうと思い、同じように思い返してみた。
意図的に思い出を巡らせたせいなのか、それとも思い出があまりいいものがなかったからなのか、やっぱ泣けなかった。
卒業生が仰げば尊しを歌い、在校生が蛍の光を歌った。
最後に校歌斉唱。
もうこの校歌を歌うことはない。
思えば3年前の入学説明会でのこと。
半ば強引に校歌の練習をさせられた。
しかし、最後は自分の意志で歌った。
一同、礼。
退場の時、起立と同時に野球部の人のありがとうございましたっ!という挨拶が体育館に響いた時、卒業式の終わりを実感した。
吹奏楽部の演奏するいきものがかりのYELLをバックに私たちは退場した。
退場の際に私は表情を殺した。
卒業式で出した私の唯一の自分らしさだった。
教室に戻り、卒業証書をもらった。
卒業証書をしまうやつが黒い筒(蓋を開けた時にポンッってなるアレ)ではなく、青いバインダー的なものだったのは少し残念だったが、丸まってしまわないほうがいいかもしれない。
私は最高の高校生活を送った。
入学当初はこれからの3年間は長いのだろうなと思っていたが、合格発表の時のことは今でもよく覚えている。
高校3年間はあっという間だとよく言われるが本当にその通りだった。
校門をくぐる時、これが最後の下校だなとかみ締めながらペダルを漕いだ。
さらば、我が母校! さらば、我が青春!
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あっ、図書室の本、返すの忘れてた。


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23:32  |  軽音活動とか  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

阿鼻叫喚

2010.02.25 (Thu)





私が最低な人間だってことぐらい誰でも知っている。


私がみんなが思っている以上に最低な人間だってことは


まだ私しか知らない。


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18:13  |  黒歴史  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

罵詈雑言

2010.02.24 (Wed)





入学したての頃は、こんな日がいつまでも続けばいいと思っていた。


だけどそれは不思議なもので、今となっては


とっとと卒業したくて仕方がない。


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12:33  |  黒歴史  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

誰もいない公園には

2010.02.20 (Sat)





ジャングルジムでの遊び方を忘れたのは


威勢が良いだけの雄叫びが、もう通用しなくなったからで


不安定な足場で怪我するくらいなら


帰り道でつまずく方がカッコいいと思っていた


汚れを知らない白いスニーカーがないように


嘘をつかないで大人になる人はきっといない


だからあの日以来、ここへ来るつもりはなかった




逆上がりが出来るようになってから


何もかもが上手くいくような気がしていた


気の向いたままに鉄棒にぶら下がり


逆さまに見た雑草たちはもう


自分の未来を知っているのに


僕は尻餅をついている




埃っぽい部屋に隠してある


ガラクタという名の宝物


捨てれば前へ進めるのか


執着すれば後れをとるのか


揺れたままでは頭が痛く


古いブランコからはなかなか降りられそうにない




流れに身を任せることで気持ちよく


刃向かうこともまた同じ


滑り台はいつものように雄大で


この地球の営みのことを誰かに伝える為に


流線型は太陽熱を白くして待っている




誰もいない公園には


埋めた覚えのないタイムカプセルが眠っていて


小学生の下校時刻


誰もいない公園は夢から覚めた


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21:33  |  那由多の輝きをウタにして  |  TB(0)  |  CM(1)  |  EDIT  |  Top↑

マイセルフを探して

2010.02.16 (Tue)

ただ、呼吸だけをしていれば


それが唯一の救いになっていたのだろうか


砂漠に捨てられた緋色を


ドライフラワーと呼ぶことはつまらないおふざけ


ひび割れた部分を優しく撫でてみて


前頭葉で水の滴る音がしたのは


暗黙の了解に囚われているからなのか




白線の上を慎重に歩いていた頃は


その先がどこに続いているのかなんて知る必要はなかった


白線が消えそうになっている今となっては


終着点までちゃんと理解できているはずだけど


今度は進む勇気の意味を知らなくてはならなくなっていた




迷走していることをいつしか忘れている


拾った雑誌の広告のほとんどに誤植があり


捨てられるべくしてここにあったのかと


悟った頃には既に雨は止んでいて


それでも傘をさしたまま屑籠を求めて歩いていた




つい掻きむしった首筋に


いたわるように添えた冷たい手


陽当たりの良すぎる部屋からは


詩集のページをめくる音がかすかに聞こえている


曖昧な答えの中ではまだ海洋深層水が循環していて


水風船のようにはじけたなら


身体と溶け合うことができるのに


水風船のようにはじけることに


時が止まることよりも怯えている


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14:31  |  那由多の輝きをウタにして  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

喜怒哀楽を忘れたピエロ

2010.02.14 (Sun)

滑り止めの大学に合格したこのタイミングで(どんなタイミング?)


ハンドルネームを変えたいと思います。


今までは TERU としてやってきましたが……


これからは 輝 として新たなスタートを切ります。


大して変わってねーじゃねーかと思いますが、そうです。


現代詩フォーラムで使わせて頂いている 那由多 が結構気に入っているのでこっちもこれでいこうかなと思ったのですが


やっぱり自分の名前を入れたかったのでこれにしました。


何ならいっそのこと二つを足してしまおうということで 那由多 輝 というのもありました。


文字の並びが 佐々木 希 みたいでカッコよくね?と思ったのですが、現代詩フォーラムのハンドルネームも変えないといけなくなるので止めました。


……が、モバゲーでこっそり使わせていただきます。


そのモバゲーでは 三谷原 空愛 という続ける気があるのかないのか分からない小説、麗麗-ライレイ-にちょっとだけ出てきたキャラの名前を使っていましたが微妙なんで変えることにしました。


他にも没になったのがいくつかあるのでここで紹介します。


中原 那由多
苗字は中原中也から来ていますが、私ごときが偉人の名前を借りるのは失礼なので没です。


太宰 悠希子
苗字は太宰治から来ていますが、上と同じ理由で没です。
悠希子という名前にはいろいろ深い理由がありまして、もうここで言っちゃいますけど
自分の名前の一部+好きだった人の名前の一部です。ハイ気持ち悪っ!
まあいろいろあったのでもうこの名前は使えません。


ということで改めてよろしくお願いします。


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13:37  |  軽音活動とか  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

じゃがいもの小旅行

2010.02.04 (Thu)

都会を知らないじゃがいもは


わけもわからず大阪方面の電車に乗り込み


その行く先を疑いながら


車内アナウンスだけを頼りにしている


スポーツ新聞の大きな見出しは


仕事とばかりにこちらに笑いかけてくるが


生憎と、そんな遊びをする余裕がない




都会に憧れるじゃがいもは


普通から快速に変わった車両の中で


孤独を紛らわせることが出来なくて


ポーカーフェイスを気取って焦りを隠そうとする


携帯ゲーム機の画面に出ていた“GAME OVER”が


当て付けにしか見えなくなって


狸寝入りすら出来なくなった




都会に染まりたいじゃがいもは


何を思ったか三ノ宮で降りてしまい、新快速で芦屋へ向かう


置いてきぼりされたものを見捨てることを


結局、メロスはしなかったのだから


楽観的に腕時計の秒針をじっと眺めて待つことにする


鞄には大したものが入ってないのに


変に重く感じるのは何故だろう




都会を勘違いしているじゃがいもは


プラットホームを駆け抜けて


苦手な乗り換えをしようとしている


西宮に行けばいい


ただそれだけを考えていると


大したものが入ってない鞄は


やっぱり軽いものだった


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00:28  |  那由多の輝きをウタにして  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

吉野家にて

2010.02.01 (Mon)

昼時をちょうど過ぎようかという時間


決して長くはない行列の最後尾で


ただぼーっと店内を見ている


忙しなく揺れるエプロンと


食べ終わった食器のガチャガチャは


去年のマレーシアを思い出させる




独特なカウンター席では


赤い小山が二つ並んでいた


少数派有利のルールを受け入れても


妥協することに意固地になって


貧乏揺すりをしかけて我慢した




回る人々、回らされる人々


日常会話の席はなく


すれた欲望が腕組みするだけ


はしゃぐ人々、温まる人々


三六〇円から提供されるのは


忘れ去られてしまいそうな家族愛




待ちくたびれることもなく


欠けた部分を埋め合わせるように座席に案内される


さっきまで私がいた入り口では


すでに次の誰かが声を掛け合っていて


高みの見物のように熱いお茶を軽く啜ると


決められた台詞にも少しは色が出るようだ


牛丼、並盛、汁だくで


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00:37  |  那由多の輝きをウタにして  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑
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